相続放棄に必要な書類と用意の仕方

相続放棄申請の流れ

相続放棄の流れは、以下のとおりです。
①必要な書類をそろえる
②必要な費用を用意する
③書類を提出する
④結果を待つ

必要な書類をそろえる

前章を参考に、必要な書類をそろえましょう。書類の取得方法は、各市区町村役場の窓口で入手するか、郵送で受け取ることも可能です。ただし、郵送の場合はリクエストしてから書類が届くまでに1~2週間ほどかかります。郵送を選択する場合は、時間がかかることを考慮して作業を進めましょう。

なお、書類の中で作成が必要なのは、相続放棄申述書です。
相続放棄申述書の作成方法については、別記事にまとめてありますので、そちらをご参考ください。
⇒『相続放棄申述書の書き方。3カ月の熟慮期間経過後も!』

必要な費用を用意する

相続放棄にかかる最低限の費用は以下のとおりです。
・申立手数料:800円
・各書類の取得費用:1通あたり300~750円程度
・郵便切手代:300~500円程度
書類の取得費用は、必要な書類の種類や数によってばらつきがあります。また、郵便切手代は各家庭裁判所で異なります。

書類を提出する

書類の提出先は、被相続人の最後の居住地を管轄している家庭裁判所の窓口です。窓口では本人確認が行われますので、必要書類とともに身分証明書(運転免許証など)を持参します。直接提出するのが難しい場合は、郵送を選びましょう。なお、郵送の場合は切手を貼った返信用封筒を同封します。

結果を待つ

書類提出後、家庭裁判所から申立てに対する照会書が届くことがあります。これは、申立ての内容に関する質問状のことで、照会書を受け取ったら必ず質問に答えて、指定された期限内までに返送しましょう。

家庭裁判所が相続放棄を承認すると、「相続放棄受理通知書」が届きます。これで、実質的に手続きは終了しますが、「相続放棄証明書」を希望する場合は、続けて申請の手続きを行いましょう。相続放棄証明書とは、相続放棄したことを証明するための書類です。相続放棄受理通知書が、家庭裁判所が相続放棄を認めたことを知らせる書類に対して、相続放棄証明書は相続登記の手続きや債権者に相続法放棄したことを示す際に使います。

相続放棄が認められたことを証明する相続放棄申述証明書を希望する場合は、通知書に同封されている用紙に必要事項を記入し、家庭裁判所の窓口に提出するか郵送で返送しましょう。

必要書類の提出を省略できるケース

相続放棄に必要な戸籍資料は、1案件につき1通あれば十分です。そのため、複数の相続人が同じように相続放棄をしている場合は、同時に手続きをすることで書類の提出を省略できます。他の相続人がすでに相続放棄の手続きを行った場合も、戸籍資料などの添付資料の提出を省くことが可能です。

司法書士 飯田 真司

<strong>飯田 真司</strong>

世田谷区 家族信託・相続の窓口の司法書士飯田真司と申します。大学在学中はお笑い芸人を目指していたものの、挫折し、司法書士の道へと方向転換致しました。司法書士として頑張りつつも、たまに漫才イベントを企画しています。

専門分野・得意分野
家族信託、税務、財産活
資格
  • 司法書士(法人登録番号:11-00552、登録番号:6918)
  • 簡裁代理(認定番号:1401068)
所属団体名
東京司法書士会
所属事務所
司法書士法人クラフトライフ
所属事務所の所在地
東京都世田谷区用賀4丁目28番21号

活動実績・専門分野

財産の管理・承継に関するリスクマネジメントとその手続きを専門分野とする。司法書士の専門である法務だけでなく、税務、財産活用等多角的な視点による提案力が強み。大手保険代理店、医療法人、社会福祉協議会等、セミナーや勉強会実績多数。

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