相続とは?専門家がわかりやすく簡単に説明致します!
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相続の備えとは。わかりやすく簡単に解説!
いつかは訪れる相続の日に備えて、今からできることにはどのようなものがあるのでしょうか。
わかりやすくするために、
・遺産分割の備え
・相続税の対策
・納税など資金の備え
の3つに分けて説明します。
遺産分割の備え
遺産分割対策(争族対策)は、争族に発展することを回避し円満な相続をするうえで非常に重要な役割を担っています。遺産分割において課題となりそうなことはできるだけ避けるためにも、生前のうちに準備をしておきましょう。
相続財産や相続人の状況や生活を考慮した遺産分割に備えるために
・全ての相続人の把握ができない
・引き継いでも困る不動産がある
・相続人の中に未成年や精神障害を抱えている人がいる
などです。
これらの課題を解決するには、
・相続人と考えられる人を全て書き出し住所や連絡先を整理しておく(被相続人の生まれるまでの戸籍を取得)
・財産を分けやすいように整理する
・未成年者や精神障害の相続人がいる場合は、成年後継人や不在者財産管理人の選任に必要な情報や費用を準備しておく
などが考えられます。
できることから、少しずつ遺産分割対策を進めていきましょう。遺産分割について考えがまとまっているのであれば、遺言書を作成するのも一つの手段です。
相続税の対策
相続税対策としてすぐにでも可能で、シンプルな方法として挙げられるのが、暦年課税制度の利用です。暦年課税制度とは、年間110万円以下の財産は非課税となる制度のことです。相続時精算課税制度と比べると控除される額は低いと感じるかもしれませんが、時間をかければかけるほど節税できる額は大きくなります。また、この非課税枠は贈与する人1人につき年間110万円となるため、贈与する子や孫が多い場合も節税効果を感じられるでしょう。注意点としては、贈与者が亡くなる前の7年以内の贈与分は、相続財産として相続税の計算に加算される点です。
納税等資金の備え
納税資金とは簡単に言うと、相続税を支払うための資金のことです。相続税は原則として現金で納めます。高額の遺産を相続する可能性が高い場合は、生前から準備をするのが望ましいでしょう。
相続税には、非課税枠が設けられているものがあります。非課税とされた分を納税資金にすることで、相続税対策につなげることが可能です。例えば、生命保険には「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。非課税枠内でおさまるような生命保険に加入すれば、税金を差し引かれることなくお金を遺せるでしょう。
生命保険の非課税枠は、500万円以上になるため、まとまったお金を納税資金として確保するのに適しています。ただし、生命保険の非課税枠を利用するには、被相続人が自分で保険料を支払っていることと、受取人が相続人であることが前提です。
生前に準備しておきたい資金として忘れられがちなのが、葬儀代です。葬儀は亡くなってすぐに行われるうえ、まとまったお金が必要です。費用を抑えた葬儀方法を探すのもよいですが、葬儀保険や積立てといったサービスを利用するなどして資金を確保することが大切です。