相続税はいくらから掛かって、税理士費用はどれくらい?
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もしも途中で計算に行き詰まってしまったり、正確性に自信が持てなかったりする場合は、迷わず税理士に相談することをおすすめします。もしくは、弊社にお気軽にお問い合わせください。弊社では、その道に詳しい専門家(相続税法の試験合格した税理士)が、相続税に関するご相談に対応しています。ご相談内容を伺い、個人の事情に合わせた最適なアドバイスを提案いたします。
相続税はいくらから掛かり税理士費用はどれくらい?
相続させようとする方も、相続する方も気になるのが相続税です。相続税はひと昔前までは富裕層に該当するものと思われてきましたが、制度改正により対象が広がっています。「そもそも相続税がかかるのか」「いくらから、どのくらいかかるのか」「無税となる範囲は?」などと気になるところです。相続税の正しい税額を知るには税理士に相談するのが確実です。今回は最低限知っておきたい相続税の知識と税理士に依頼する際の費用等について解説します。
相続税は相続財産がいくらから掛かるか
相続が発生すると相続財産の内容を確認し、相続税がいくらになるかを算定することになります。その時になって「こんなに高額なのか」などとならないように、相続税の申告について基礎知識を見ておきましょう。
相続税の申告が必要でも支払いが必要とは限らない
相続税は申告が必要なケースと不要なケースがあります。また、税金の支払いが必要である場合と無税の場合もあります。この後で説明しますが、申告が必要でも支払いが不要ということもあり、控除の具合によって要・不要が決まっています。相続税の基本をおさえておけば難しくはありませんので、まずは相続税の申告が必要なケースを確認しましょう。
相続税の申告が必要なケースを知ろう
相続税の申告が必要なケースは主に2つあります。相続税の納税が発生する場合<課税対象額が基礎控除額を超えているケース>と、無税でも申告が必須な場合<軽減措置で無税になるケース>です。
<課税対象額が基礎控除額を超えているケース>
国の制度(相続税法の規定)により、相続税については基礎控除が適用されます。これにより、課税財産額が基礎控除以下であれば相続税は無税となります。ただし、遺産全体の総額である課税対象額が、基礎控除を超えてしまった場合には相続税の申告が必要で納税も必要となります。相続税の納税も必要なケースなので、詳しくは後述します。
<軽減措置で無税になるケース>
相続税には軽減措置が設けられており様々な控除があります。自動的に適用される控除を利用し非課税なら申告する必要はありません。しかし、軽減措置のなかには申告しなければ適用されないものがあり、適用後の課税財産額が無税でも必ず申告が必要になります。
申告すると適用される控除としては、「配偶者に対する相続税額の軽減」「小規模宅地などの特例」「農地の納税猶予の特例」「寄付金控除」などがあります。たとえば、配偶者が相続する場合、「配偶者に対する相続税額の軽減」により多額の控除(法定相続分相当額か1億6千万円の控除額)が適用できるので手厚い制度になっています。しかし、申告をしないでいると控除が適用されたとみなされないので、申告漏れが指摘されたり、相続税に対して無申告加算税や延滞税が課されてしまうこともあるので注意してください。
相続税の支払いが必要なケースを知ろう
遺産の課税対象額が基礎控除額を超えているケースでは、相続税の支払いが必要です。そのため、相続税を算定する際には、課税対象額と基礎控除額の計算が先になります。
課税対象額とは、簡単にいうと相続する財産から負債額を引いたものです。相続する財産は、故人の預貯金や不動産、株式など相続税の時価となります。債務や葬式費用は、未払いの入院費や住宅ローン、葬儀代などマイナス財産です。次の項目で、簡単な相続税の計算方法をお伝えします。
簡易な相続税試算方法を知っておこう
相続税を計算するうえでは課税対象額と基礎控除額の計算が必要になります。課税対象額は、相続する財産から負債額を引いたものだと説明しました。相続税の基礎控除とは、相続税を算出するときに課税対象額から差し引いてもらえる金額です。つまり、基礎控除が大きいほど、相続税の対象になる金額が減り、払うべき相続税も減ります。
基礎控除額の計算方法は次のとおりです。
3,000万円+(600万円×法定相続人の数)=相続税の基礎控除額
たとえば、法定相続人が3人だとしたら、4,800万円が基礎控除額となります。
3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円
さっそく相続税を計算してみましょう。仮に、課税対象額を以下のとおりとします。
課税対象額:5,000万円(預貯金3,000万円+不動産2,000万円)
基礎控除額:4,800万円(3,000万円+(600万円×法定相続人3人)
この場合、相続税は、課税対象額>基礎控除額でオーバーしている200万円分(5,000万円−4,800万円)にかかることになります。法定相続人の立場によって支払うべき税額は変わりますので、詳しくは税理士に相談するのが確実です。
相続税の支払いは意外と生じない
これまでご説明してきたとおり、相続税では基礎控除額が大きいです。故人にそれなりの財産がなければ、相続税の支払いは発生しません。また、節税効果として大きいのが特例の軽減措置です。特に配偶者に対しては控除が大きく、配偶者が取得する遺産のうち、配偶者の「法定相続分相当額」か「1億6,000万円」のどちらか大きい金額までは、配偶者に対して相続税がかからないようになっています。このため、相続する遺産が多額になったとしても、相続税の支払いは意外と生じません。